運動やトレーニングができない方へ
急に寒さが増し外でトレーニングや運動するのは難しい状況になってきました。ヒップリフトやレッグラウンジ、真向法といった室内でできるトレーニングについては前述しましたが、そうしたトレーニングも困難な方がいらっしゃり、ご相談をよく受けます。
まず、腰回りが硬くなりすぎて動かない方です。そうした方には、横になり膝を曲げ、ゆっくりと膝を左右にふる動きでも構いません。よくマッサージして無理のない程度にほぐしていくことです。当院では、チューニングエレメントという疼痛緩和パッチを来年から販売していく予定です。まだ海外の実績しかないものですが、細胞分子レベルで疼痛を緩和して動きやすくする医療品です。私も怪我をした左膝関節に貼っていますが、痛みが和らぎ動かせるようになりました。
アミノ酸配合飲料としては、アボット社がだしているアバンドを推奨します。プロテインの中でも、筋肉に移行性のよいロイシンというアミノ酸の代謝産物であるHMBを多く含んでいます。よくプロテインを過剰摂取して、内臓脂肪や脂肪肝になる方を見かけますが、この成分はダイレクトに筋肉に届くため効率的に筋肉量を増やせます。特に体幹部などの大きな筋肉の量や質が向上するので、軽い運動とともに摂取していただくと基礎代謝が維持できます。(脂肪肝や生活習慣病と話が離れますが、消耗性に代謝が低下してしまうような、がんの終末期の方や褥瘡(床ずれ)が治りにくい方にも効果が高いことを経験しています。)医薬品ではなく食品扱いですので、薬局やインターネットで購入が可能です。
アバンドは飲むのが大変という方には、基礎代謝亢進が実証されている人参養栄湯を処方します。虚弱体質で、倦怠感や食思不振があるような方にも、東洋学でいう気血を補うという観点からフレイル予防の効果が期待されています。体力や筋肉の衰えを感じる方にはおすすめです。
生活習慣病の予防には、体力維持や基礎代謝の亢進こそが優先課題であると考える、当院の診療コンセプトに適した選択肢をご紹介しました。参考にしてください。