気象変動から考える脂肪肝・生活習慣病
2025.01.27
昨今の気象変動は凄まじい変化で、エルニーニョ現象やラニーニャ現象といった自然現象に、都市化によるヒートアイランド現象、そして地球温暖化が複雑に重なり合った為と考えられます。
2020年から2022年までラニーニャ現象(太平洋の赤道域の西側の海面水温が高くなり、結果日本には暑夏、寒冬をもたらす)が、その直後の2023年からエルニーニョ現象(太平洋の赤道域の東側の海面水温が高くなる現象で、結果日本は冷夏、暖冬になりやすい)に突入しました。通常はその両者が切り替わる間隔が置かれるはずが、連動して起きたことで、日本に猛暑、暖冬がもたらされています。
こうした気候変化に加えて、二酸化炭素などの排泄増加による温室効果ガスや都市部を中心に産業の発達に伴うヒートアイランド現象が重なり、地球温暖化に歯止めが利かない状態です。WHOは世界の年間平均気温が1.5℃の上限を超える可能性が80%の危険な状況にあることを提言する一方で、米トランプ大統領はパリ協定を再離脱し、WHOからも脱退を表明し世界の足並みも揃わず、地球温暖化が改善する道のりは遠のいています。
実際2024年東京の平均気温では猛暑の長期化から、短い秋による急な温度変化が表れ、こうした変化が生活習慣に関わる疾患に大きな影響が出る可能性を考えています。(同内容は、第53回日本総合健診医学会の中で自験データを含めて提言。)