「アルコールって太るの?」──肝臓からの静かなSOS
2025.09.07
実は、アルコールは1gあたり約7kcalと意外に高カロリー。でも、ビタミンやミネラルなどの栄養素はほとんど含まれていないです。いわゆる“エンプティーカロリー”──空っぽのエネルギー。
満腹感が得られにくいのに、カロリーだけはしっかり摂ってしまう。しかも、アルコールは中性脂肪の合成を促進し、脂肪肝のリスクを高めることも。肝臓はアルコールの分解を最優先するため、脂肪の燃焼は後回し。結果として、脂肪が蓄積されやすくなるのです。
さらに、飲酒によって食欲が増したり、睡眠の質が低下したりすることで、代謝そのものが落ちてしまうことも。こうした変化は、まず「脂肪肝」という形で現れます。これは肝臓が静かに発しているSOS──まだ症状が出ていないからこそ、気づいてあげたいサインです。
・・太らないための“賢い飲み方”とは?
では、どうすれば太らずにお酒と付き合えるのでしょうか?
ポイントは「量・質・タイミング」の3つです。
- 飲む量を減らす:まずは1〜2杯で満足する習慣を。
- 低糖質・低カロリーのお酒を選ぶ:焼酎やウイスキーを炭酸水で割るのがおすすめ。
- 休肝日を設ける:週に2日は肝臓を休ませましょう。
- 深夜の飲酒は控える:代謝が落ちる時間帯は脂肪が蓄積しやすくなります。
- おつまみは“質”重視:枝豆、冷奴、焼き魚、野菜スティックなど、低脂質・高タンパクなものを選びましょう。
そして、当院でもおすすめしているのが「ブロッコリースプラウト」。この中に含まれているスルフォラファンは、アセトアルデヒド分解酵素の活性を高める成分が含まれており、飲酒前に摂ることで肝臓の負担を軽減できる可能性があります。
お酒と健康的な付き合い方を考えてみましょう。