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 健康運動指導士講習9日目

今日は、生活習慣病の基礎から最新の知見、病態生理まで、講師の先生方がとても熱心に講義してくださいました。日常診療に携わる医師の立場から見ても内容は非常に質が高く、この資格のレベルの高さを改めて実感しました。

学生時代にこうした「運動と健康」を体系的に学んでいたら、運動療法に対する考え方は大きく変わっていたかもしれません。理学療法士や栄養士が中心の資格ではありますが、生活習慣病の指導に関わる医師こそ、根拠に基づいた運動療法を伝えるために健康運動指導士を学ぶ価値があると強く感じました。

講義では、高血圧治療ガイドライン2025の変更点も紹介され、初診時140/90以上の低リスク群は1か月以内に再評価すること、高齢者でも家庭血圧の目標が125/75に設定されたことなど、実臨床に直結する内容が印象に残りました。歩行1分=100歩が目安であることや、運動療法単独での降圧効果は3mmHg程度にとどまることなど、運動の効果を正しく理解するためのポイントも整理されました。

一方で、糖尿病には運動療法が非常に有効で、有酸素運動30分でインスリンの効き目が24時間以上続くことが示され、改めて運動の重要性を実感しました。体脂肪1kgが約7000kcalに相当し、減ると腹囲が1cm減るという具体的なイメージも、患者さんへの説明に役立ちそうです。

栄養に関しては、タンパク質と糖質は1gあたり4kcal、脂質は9kcalであること、人類が進化の過程で省エネの二足歩行を獲得したことと同時に、エネルギーが9kcalと多く、軽く保存しやすい脂肪を蓄える仕組みを獲得したことなども学びました。フライドポテトが高カロリーになる理由として、糖質主体のポテトに揚げ油が表面積に比例して付着するため、脂質のカロリーが大きく上乗せされるという説明も非常にわかりやすいものでした。

また、運動強度によって使われるエネルギー源が変わり、低強度では脂肪が燃えやすく、強度が上がると糖質が優先されるという点も、運動指導に欠かせない視点でした。

明日で講義も最終日。健康運動指導士の取得まで、いよいよあと少しです。